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故松田春翠先生が創立した、45年の歴史を誇る鑑賞会です。ずっとコアな無声映画ファンとともに歩んできた鑑賞会で、私も何度か出演させていただきました。たくさん勉強させていただきましたし、大先輩の皆さんにたくさん温かい励ましの言葉をかけていただきました。「おせんにキャラメル〜」のお仲入りも懐かしいです。
忘れもしない、今まで台本で一番苦労したのは、ここで担当したイタリア映画「復讐の紅薔薇」。ヴェネチアを舞台にした十字軍時代の歴史もの、全編イタリア語、字幕の量が多いのに渡された和訳は意味不明、原作の翻訳本も探すことができず、イタリア語辞書と１５世紀の歴史資料などを片手にイライラの1ヵ月。イタリア語って活用が激しく、辞書を引いてもわからない単語がいっぱいだし。映像とにらめっこしながら、これは誰のセリフで、次のシーンでこうなっているから、多分ここでこんなことを言っているはずだ…とほとんど謎解きの世界。こういう場合は、イタリア語のスペシャリストに協力いただくべきだとつくづく思いました。
上演作品：
キートンの鍛冶屋／モデルの生涯／復讐の紅薔薇／チート／モンブランの嵐
怒苦呂／大学は出たけれど／浪人街／翼の世界／艶姿影法師／お父さんの歌時計／不如帰／福寿草